1992年の開館当初、展示物は200点しかありませんでしたが、現在では総面積1100㎡の3つの展示室に7000点以上の展示物が公開されています。
ここに展示されている当時の秘密文書、地図、写真、特殊装置、印刷物、立ち入り禁止区域からの歴史的価値のある遺物、そしてその他の貴重な資料はすべて、今日直面している最も大変な問題、チェルノブイリ原発事故による環境的、社会的、そして精神的な影響について考えさせるものです。数多くの資料は、とりわけ自分自身の健康や命までをも犠牲にして世界規模の災害から地球を救った事故処理作業員たちの勇敢さを証明するものです。
展示されている秘密文書の多くが、この博物館で最初に一般公開され、新しい角度からチェルノブイリ原発事故を考えられるようになりました。この事故は人類への最後の警告であり、核軍縮や環境保全に対する闘いへの説得力のある最後のアピールとなるはずです。さらに、国際協力の発展において普遍的価値が優先されるべきことを教えています。
当館には最新のAV機器や参考資料閲覧システムが設置され、博物館の時間的制約やテーマの枠を越えて、館内の展示品の信頼度を高めています。「事故前・事故当時・事故後のチェルノブイリ発電所」という三段階のジオラマ、運転中の四号炉のミニチュアモデル、電子版「チェルノブイリ原発事故処理作業員のメモリアル・ブック」、貴重なドキュメンタリー映像、事故とその影響のコンピュータ・シミュレーションなどをご覧いただくことができます。
館内にはタッチパネル式の情報端末が設置されており、チェルノブイリ原発事故の歴史に関する様々な事柄について、直に学ぶことができます。
感情に訴えかける哲学的イメージによる展示方法は、当館において非常に重要な役割を担っています。メッセージ性があり、20世紀最大の世界的悲劇をより深く理解するのに役立ちます。博物館員と芸術家たちが立入禁止区域へ足を運ぶ中でこうした象徴的なイメージが湧き、コラボレーションしたアイディアの集大成です。
私たちは皆様が何度でも博物館を訪れたくなり、いつも何か新しい発見ができるような博物館を目指しています。